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落書きがある場所は危険!〜よこや所長の記事を読んで思い出したこと (PHP研究所 「別冊PHP」編集部 辻 茂子)


 今回PHPにいただいた、よこや所長の原稿を拝読しながら、 「そういえば、子どもの頃、落書きがあるところは、 避けて通るようにしてたなー」とか 「暗くて狭い道は大声を出しながら走り抜けてたなー」 などと、幼いながらも結構危険回避してたのかと驚きです。 本能でしょうか。

 道の壁面とか地下道に落書きがあるところは、こわーいお兄さんたちが集まるところだと思っていたので、なるべく近寄らないようにしていました。 ところが、小学校3年生の春、新しくできたお友だちに「あそこにはつくしがいっぱいあるよ」と誘われ、 あれほど近寄らないようにしていた落書きのある場所に、昼間だから平気だろうと 、つくしを摘みに行ってしまったのです。

 もともと、ひとけのないさびしい場所でしたが、こわーいお兄さんたちがこないので油断していたのと、 つくしに夢中で、かなり時間が過ぎていました。 地面にできる自分の影が長くなってきた頃、少し離れたところにぽつんと男の人が立っています。 「なんか怪しい人だなー」と思った私は、友だちに「もう帰ろうよー」と言いました。 でも友だちは「まだ、つくしいっぱいあるから、帰らない」と言います。 次第に男の人は、私たちに近づいてきているようです。 「もう帰ろうよー」「まだ」 。

 気がつくと、私たちの影に大きな影が重なっています。 「アッ」と思うまもなく、あの男が私たちの背後からかぶさってきます。 気が強かった私は、つくしを放り出して、大声を出しながら、男になぐりかかりました。 が、なぐればなぐるほど、男は泣きじゃくる友だちをその分、叩くのです。  

 どのくらい、なぐり続けたでしょうか。 あまりの私の抵抗ぶりに、男は去っていきました。 「仕返しされたらどうしよう」と怖くなった私は、 「逃げよう」と友だちに言って、車がよく通る道を走って逃げようとしました。 ところが、友だちは近道して帰るからと行ってしまいました。 とにかく無我夢中で家に帰ると、母に「大変な目に遭ったー」と話し、 翌日には担任の先生に「なぐりかかったんだよー」と鼻息荒く報告したのでした。 その友だちも、先生に「近道して帰ったら、男に追いかけられ、石を投げた」と言っていましたが、 あの男、帰ったふりして実はまだ近くにいて、こちらの様子を見ていたのかとゾッとしました。

 まるで、私の武勇伝?になってしまいましたが、 子どもでも、本能的に怪しさを感じたり、抵抗したり、直感的に逃げる道を選ぶことができると思います。 そうでなければ、人間は生き残ってませんよね。


*子どもの危険回避研究所よりアドバイス*
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 不審者に抵抗することは大切ですが、闘おうとは思わないでください。武器を持っている場合もあるかもしれません。 反抗されて逆上するかもしれません。何かされそうになったら、とにかく逃げること。そして、大きな声を出して、周りの大人に気づいてもらうようにすることなどが重要です。
 また、辻さんがおっしゃるように、「落書きがあるところは避けて通るようにする」というのも、非常に有効な防犯対策です。落書きがあるということは、管理が悪く、人の目が行き届いていない証拠なので、犯罪を誘発してしまうからです。

 そして、辻さんのように、不審者に遭ってしまったことを、大人に報告することも大切です。報告された大人は、迅速に警察に届けるようにしましょう。もしできれば、子どもでも、その場で110番通報することが一番望ましい方法です。
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