あらゆる「ドア」の事故から子どもを守る PART2 


トピックス  とうとう起きてしまった「回転式自動ドア事故」

 昨年12月に、当研究所サイトにて「あらゆる「ドア」の事故から子どもを守る」というトピックスを掲載していたにも関わらず、今年3月26日、六本木ヒルズの回転式自動ドアににおいて6歳男児が死亡するという、本当に痛ましい事故が起きてしまいました。 これを防ぐことができなかったことを、本当に悔しく思います。

 そこで、今度こそ二度とこのような事故が起きないように、願いを込めて、今回は「PART2」としてトピックスをアップすることにしました。新たなリンク集を掲載すると共に、先日実施した「自動回転ドアアンケート」の結果をまとめてみましたので、ご報告いたします。

*経済産業省および国土交通省により、4月8日に第一回「自動回転ドアの事故防止対策に関する検討会」が開催され、7月にかけて会議が行われました。子どもの危険回避研究所 所長・横矢も委員に任命されて出席しておりました。
  参考ページ: 第1回 自動回転ドアの事故防止対策に関する検討会 資料 (国土交通省)
          大型の自動回転ドアの現状等に関する調査結果について (国土交通省)

第4回自動回転ドアの事故防止対策に関する検討会では、「自動回転ドアの事故防止対策に関するガイドライン」が定められましたので、こちらもご覧になってみてください。


*表の見方
ホームページ(トップページ)です 内容の紹介です
今回のトピックスに
該当するコンテンツです


[1] 自動ドアに関する みなさまのご意見

 先日の「自動回転ドアアンケート」では、様々なご意見をいただきました。その中から抜粋してご紹介させていただきます。


●子どもは予想外の行動をとります
・私は今回の事故も含めて、やはり子どもの行動にしっかり注意すべきだと思います。我が家の子どもも普通の自動ドアで遊んだりしていることがあるので、常に気をつけるようにしています。確かに回転ドアにも問題があるかもしれませんが、子どもは予想外の行動をとることが多い、ということを親が肝に銘じて子どもの手をしっかりつなぐなりしていくべきだと思います。
・うちの子も、興味のある物があると、親の制止を振り切って飛び出していってしまうので、明日はわが身と思いニュースを見ていました。
・事故が起こったニュースを見た時、ドキッとしました。自動で動く回転ドアは子どもにとって、とても興味があり、ついついイタズラ半分で入っていってしまいたくなる気持ちは充分分かるからです。

手をつないでいます
・私の娘は2年生になりますが、やはり回転ドア、自動ドア、エスカレーターやエレベーターなど使用する時は、必ず手をつなぎ、一緒に乗り降りするよう、心がけています。
・以前から怖いと思っていたので子どもが一緒のときは絶対手を離さないようにして、子どもたちにも毎回気をつけるように口うるさく言い聞かせています。

●もし、センサーの死角・ドアの重さなどを知っていたら・・・
・事故の詳細がわかるにつれ、子どもに対して優しくないというのがよくわかり、何でもっとセンサーをきちんとつけてくれないのか、圧力がかかったら、カムが外れてフリーになると言うような安全対策が出来ないのか、なにより、同じような事故がおきているにもかかわらず何の対策も施していなかったのかと、悔しく思います。
・今回の自動回転ドアのこと(センサーの死角・ドアの重さなど)を知っていた人がどれだけいるのでしょうか?
・今回の事件によって扉の下の部分に丁度足が挟まる位の隙間があるのを改めて知りました。構造を考えてみれば、隙間があるのは当然の事なのですがその当然過ぎる事を、子ども連れで回転扉のある所に行かない限りは、想像すらできないくらい、大人を基準にした物だと思う。
・あの事故が起きる2ヶ月前に、たまたま現地に観光に行っていたので、あのニュースには、背筋が凍る思いがしました。実際に、問題の回転ドアからも出入りしました。その時も、「怖い」と思ったのですが、なんせ、結構なスピードで回転してくるので、まごまごしていると挟まれる!!と言う感じがして、当然、4歳の子どもとも手をしっかりつないで出入りしました。センサーがついていて止まるのだろうとは思いましたが、同時に、「はたしてあの勢いで、本当に挟まれないで止まるのだろうか。」と、疑問にも思いました。
・事前にこのドアで以前にも事故で怪我をした子どもがいることを知っていたら、対応はちがっていたでしょう。大きな事故にならなければ報道されることもなく、知る機会も一般の人にはないことです。安全に関する情報は開示してほしいです。また親もどんな事故があったか関心をもたなければならないと思いました。

●危険回避のための躾は重要
・回転ドアを目にすると子どもは面白がって使いたがりますが、そのドアが近づくと手をぎゅっと握り、そばから離れないように自衛しました。現在はそのスーパーはなくなってしまいましたが、外出先などで回転ドアがあると子どもは「これ、通っていい?」と確認します。このような危険回避のための躾は大変重要だと考えます。
・危険なものを全てこの世から無くすことは困難です。親が子どもに危険なこと、危険なものをしっかり教えることが先決だと思います。過保護に育てられた子どもも、いつかは社会へ出て一人で生きていかなくてはならなくなります。そのときに正しく対処できる能力を身につけさせてやるのが、親の愛情と責任ではないでしょうか。
・今回の事件を教訓にして、危険は常にあるのだということを念頭に置き、家庭でも外出先でも、子どもが思いがけない行動に出たらまず、その行動を中断させる。そして、親が状況を判断してOKやNGを出すようにしたいと考えています。そのためには、人前で大声を出したり、子どもを叱ることも恥ずかしいことではないと思います。
・自動回転ドア事故での男の子はウチの事同じ年・・・もう大きいから、手を離してしまうというのは分かりますが、だったら、子ども自身が身を守れるようにしつけなければならないと思いマス。ウチは、性格もあるだろうけど、危ないと思う事はあまりしません。でも、ぜんぜんしない訳じゃないですよ。親が、どれだけ子どもを取り巻く危険に注意しても、事故は起きます。大事なのは、その危険を子ども達がどれだけ理解しているかだと思いマス。私たちが子どもに危険を理解させる事で、目が届かないところでも子どもを守ってあげられている・・・そう思いマス。

●子どもが多く集まる場所では、要注意!
・子どもが多く集まっているとき、自動ドアのスイッチを解除しておかないと、とても危険です。走ってきた場合、ドアが開かずに、ドアに激突する危険性があるからです。以前、ある公共施設で、ガラスドアを突き破って、子どもが死亡する事故がありました。回転ドアよりも、危険かもしれません。

●子どもだけでなく、お年寄りや大人だってコワイ!
・自動回転ドアは、お年寄りや子どもはもちろん、どんな人にでも危険な物であると思います。そして、大怪我をする事故が今までに何回もあったにもかかわらず、誰も自動回転ドアについて考えず、放置するのは、おかしい。
・私の周りではあまり回転ドアがないのですが、大人でもタイミングを取るときがあるので、子どもには難しいと思う。とくに回転するものは子どもが興味を引きやすいのでセキュリティーを万全と整えると共に親も周りの人も注意しなければいけないと思う
・自動回転ドアのことは 前から恐いと思っていました。子どもだけではなく 年寄りにも 恐怖を感じさせます。家の近くのデパートにも回転ドアが設置されていましたがその両サイドに普通の自動ドアも設置されています。私は大体 普通の自動ドアを 使います。回転ドアは人の波に付いて行ける人にはいいかも?しれませんが年寄りにはとても難しいのです。私には80歳になる母がいますが杖を付きながらの歩行です。とても自動回転ドアは難しいです。

●コワイのは、回転式自動ドアだじゃない!
エレベーターについては一定時間でしまるので、開くボタンを押してない場合、子どもが乗ろうとしてドアが閉まりそうになってドアにぶつかったりします。ドアに何かが当たったら開くとか言っていますが、ぶつかっただけで小さい子どもたちが怪我をするのは間違いありません。それに、はさまれる事故が実際に起こったのをニュースか何かで見たことがあります。
・4歳の娘が3歳の頃、自動ドアで腕をはさんでしまったことがあります、ドアの出入りするところではなく戸袋の方です。透明なガラスなので外をのぞいていたところ何方かが通ろうとしてドアをあけたとたん腕がまきこまれてしまいました、幸い幅が広かったので大事に至りませんでしたが、娘の腕がもしかしたらねじ切れてたかとおもうといまでも鳥肌がたちます。最近親切なところでは鉄パイプで囲いをしているのですがまだまだ古いところはそのまま裸の自動ドアです。
・最近流行のRV(ワゴン):ワンボックスカーのドアについて。子どもが後部座席のドアを開けて乗り込む際に、左手をセンターピラー(助手席のドアのロック部分)に手を添えて乗り込んでいるときに、助手席に妻が乗り込んでドアを閉めてしまったのです。左手の指の先が、助手席ドアの分に挟まり、大事には至りませんでしたが大分痛そうでした。車によっては、スライドドアの車体内側の左手側に手すりをつけるタイプもあり(うちの車もオプションがあった)ますが、高齢者も乗り込む際に体を支えるために左手でセンターピラーをつかむことがあり、この事故あとは、必ず助手席の人間がスライドドアを閉めて確認をするようにしました。車のドアにはさむ事故は昔からありましたが、この車種が増えているので事故も増えているのはないかと思いました。


[2] 回転式自動ドアに関するリンク集

 アンケートの中のご意見にもあったとおり、まずは情報収集することが、危険回避の第一歩です。このリンク集をチェックして、事故の全容を把握し、再発防止するためにはどうしたらよいか、親子で話し合ってみましょう。



Yahoo! ニュース << 地域トピックス 2004年3月26日の六本木ヒルズ自動回転ドアによる6歳児死亡事故に関するニュースやコラムなど、幅広い最新情報を得られます。
六本木ヒルズ回転扉死亡事故
国土交通省 国土交通省のHP、大型自動回転ドアの現状調査結果について掲載しています。
大型の自動回転ドアの設置状況等について
大型の自動回転ドアの現状等に関する調査結果について
国土交通省 大型の自動回転ドアで3月31日までにメーカー等から報告のあったものは、全国で295件、459台という、設置状況報告書があります。
自動回転ドアの事故防止対策に関する都道府県あて通知・要請について
経済産業省 2004年4月8日に開催された「自動回転ドアの事故防止対策に関する検討会」の資料を閲覧することができます。これには、子どもの危険回避研究所所長が委員として任命され、出席しています。
自動回転ドアの事故防止対策に関する検討会の開催について−報道発表−
子供の安全ネットワーク・ジャパン 子どもに対するさまざまな身体的危険から子どもを守り、子どもが健やかで安全に成育していくための活動」を行う非営利な民間任意団体のサイト、回転ドアによる子どもの事故について掲載しています。
六本木ヒルズ回転ドアの事故から学ぶ
日経ネット 日本経済新聞社関係の新聞記事、回転扉事故についての記事を掲載しています。「回転扉事故」記事一覧もあり、事件の経過がわかります。
特集・回転扉事故
産経新聞社 産経新聞のeアンケート、回転ドアは必要か、危険な目にあった事があるかアンケートを実施しています。
産経Web●eアンケート YES? NO? 私も言いたい 集計結果 Question 
No.52 回転ドアの安全性
東京新聞 東京新聞のニュース記事掲載、回転ドアの死亡事故について、六本木ヒルズの広報体質について特報を掲載しています。
公表されなかった32件
六本木ヒルズの広報体質
人力検索サイトはてな? 知りたいホームページのアドレスを、あなたに代わってホームページ探しの達人が調べてくれるサイトです。「なぜ普通のドアでなく、回転ドアが使われるのか」という質問を掲載しています。
回転ドアによる痛ましい事故が起きましたが、最近のビルにはことごとく回転ドアがあるように思います。なんでフツーのドアではなく回転ドアがよく使われるのでしょうか?
阿修羅 掲示板と特集ページで、真実を探求しているページです。回転ドアの事故に関する記事、意見を掲載しています。過去の新聞記事の詳細も掲載されていて、URLが変わることも消滅することもないので、時間がたってしまっても調べることができます。
子供の事故は3件目、回転ドアに潜む危険 6歳男児死亡(朝日新聞) − 回転ドアの模式図あり
ほっとメール@ひたち 茨城県議会議員の井手よしひろが茨城の県政情報や日立市のローカル情報をお伝えします。回転ドアの死亡事故に関連する情報を掲載しています。
茨城県庁舎の自動回転ドア/
2年前から使用を中止
森ビル 森ビルのHP、六本木ヒルズ森タワーの回転ドアの事故についてのお詫びを掲載しています。今後も何か情報掲載があるかもしれないので、チェックしていましょう。
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三和シャッター工業株式会社 三和シャッター工業株式会社のHP、回転ドアの死亡事故へのお詫びを掲載しています。今後も何か情報掲載があるかもしれないので、チェックしていましょう。
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