『子どもの防犯教育に関するアンケート調査』 結果報告 


トピックス  もっと家庭でも防犯教育を!

先日、当研究所で『子どもの防犯教育に関するアンケート調査』を実施した結果、保護者向け1211件、防犯ボランティア向け39件ものご回答を集めることができました。皆様、ご協力ありがとうございました。今回のトピックスでは、このアンケート結果から、「保護者の方々の防犯教育に対する意識」をピックアップしてご報告したいと思います。詳細の結果につきましては研究所サイトでの発表は控えさせていただきますが、研究の成果は随時、以下のサイトに掲載されていく予定ですので、ぜひご覧下さい。
独立行政法人科学技術振興機構・社会技術研究開発センター 「犯罪からの子どもの安全」



「学校が子どもたちに対して、どんな防犯教育をしているか知っていますか? 」という問いに対しては、「知っている」と答えた方は全体の39.6%でしたが、その方々に、具体的な内容をお伺いしてみると、「実はよく知らない」ということが見えてきました。
以下のグラフが、その内訳です。

Sheet7 グラフ 1

「どんな防犯教育がなされているか、知っている」つもりでも、「登下校の見守り」「パトロール」「防犯ブザーの配布」などといった「対策」を回答している方々が非常に多く、「防犯教育とは何か」というところの理解が薄い(もしくは共通意識や定義がはっきりしていない)のではないかという印象を受けました。

そして、上記の内訳の中の「特別な機会を設けての防犯教室の実施」という回答をして下さった方々のフリー回答を分析してみた結果、その傾向はさらに顕著に見られました。それが以下のグラフです。


Sheet8 グラフ 1

学校が特別な機会を設けて防犯教室を実施しているにも関わらず、その内容が十分に保護者には伝わっていないようです。
また、講義の内容は「不審者対応」「不審者対応のロールプレイ」が多く、偏りすぎている印象です。


子どもの危険回避研究所から、ご家庭へのお願い
  子どもに対する防犯教育は、どんな内容にすべきかという部分で、非常に難しいのが現状です。子どもの年齢によって指導内容を変えるべきであるのはもちろんですが、子ども個人の性格によっても指導内容や方法を変えた方がよいのではないかと、私たちは考えています。そこで、ご家庭でも、子どもたちが学校でどんな防犯教育を受けているか把握し、足りないと思われる部分をご家庭で補足したり、ご自分のお子さんがどんな性格かによって、怖がりすぎないようにフォローしたり、真剣に受け止めるように念をおしたりというような保護者ならではの指導もぜひとも加えていただきたいと思います。
※「身近な危険から子どもを守る本 〜 子どもの安全・安心ノート 〜 」(著者:横矢真理、発行:株式会社 大和書房)では、チャートによって子どもたちの性格別の指導ができるように書かれていますので、ご参照下さい。