子どもの事故実例 2006調査結果 


トピックス  子どもの事故体験アンケート結果から学ぶこと

先日、当研究所で「子どもの事故体験アンケート」を実施した結果、586件ものご回答を集めることができました。皆様、ご協力ありがとうございました。簡易集計結果などは後日お知らせするとして、今回は、皆様にぜひ知っておいていただきたい事故の実例を抜粋してみました。研究所からのメッセージとあわせて、ご参考にしていただきたいと思います。



道路での事故 事例…自転車での事故が目立ちました

事例1
アパートの駐車場から道路へ出たところ、夕方、自転車で駐車場から道路へ出たところ、乗用車と接触。幸いにも、倒れた時のすり傷と軽い打撲だけでした。
研究所より一言…マンション・アパート・ショッピングセンターなどの駐車場・駐輪場から道路に出る際に飛び出して事故にあってしまうというケースが、常設アンケートの回答にも多く見受けられます。注意しましょう。

事例2
小学生の運転する自転車に轢かれて、顔を8針縫う怪我を負った。
研究所より一言…自転車に乗っていた小中学生が加害者になってしまうケースもあります。人とすれ違う際にスピードを出しすぎていないかどうか、親子で話し合っておきましょう。

事例3
・子ども乗せ自転車に乗せたまま忘れ物をとりに家に戻った際、後ろから勢い良く車がきてその風圧で自転車が倒れ、自転車の下敷きになってなくなってしまいました。
研究所より一言…自転車に子どもを乗せたままで、大人がその場を離れてしまい、自転車が倒れてけがをしてしまうという例も、本当に多いです。「もし倒れたとしても、擦り傷かタンコブくらいでしょ」と軽く考えていると危険です。この事例のように、打ち所が悪ければ死亡事故にもつながります。また、自転車が倒れたところに、自動車が通り、死亡してしまったという事例もあります。自転車に子どもを乗せたまま、その場を離れることは、絶対にやめましょう。ほんの少しの気配りと手間で、お子さんの命が守れると考えてください。

事例4
かさを自転車の前のかごに縦に入れていたら先の細いほうがかごの隙間から自転車のタイヤまでずれていて角を曲がる時タイヤのスポークに挟まり突然自転車がストップして転倒しました。ケガは打ち身だけですみました。
研究所より一言…自転車に乗るときの荷物の持ち方にも注意しなければいけないという事例ですね。片手運転になるような荷物の持ち方や、ひもの長いショルダーバッグやポシェットを身につけたままの運転も危険なのでやめましょう。リュックタイプにするか、荷物は前かごに乗せる方がよいでしょう。

事例5
お母さんが自転車の後ろにお子さんを乗せていて、通りがかりの男性が手に火のついたタバコを持っててそれがお子さんの目にあたったらしく激しく泣いている現場を見ました。
研究所より一言…これは、歩きタバコをしている人間が悪いのは当然ですが、子どもを後ろに乗せていると見えにくいということを認識しておくことも大切です。歩きタバコだけではなく、通りすがりの電信柱にぶつかってしまう事故もあるので、障害物の横を通る時は距離をとる、子どもには「まっすぐの姿勢で乗っているように」と注意しておくことも重要ですね。

家庭内での事故 事例…いろいろな盲点に気づいておくことが重要です

事例1
薬を入れていた引き出しを子供が開けるようになったので違う入れ物に移動したのだが 引き出しの中の物の影になって錠剤が残っていた。家事をしている間にその引き出しで遊んでいたのだが薬は入っていないのでそのまま遊ばせていたら 影に隠れていた錠剤で遊んでいた。錠剤を見ると2つほど無くなっていて以前自分が飲んだのか、子供が見ていない間に飲んだのか判断できない状況だった。急いで小児科に連絡して病院に迎い胃の洗浄をしてもらいました。
事例2
普段ベビーゲートで仕切られている台所に、うっかりゲートを閉め忘れた時に長女が侵入。文具入れに入っていた木工用ボンドを哺乳瓶でミルクを吸うように、ちゅうちゅうと吸っていた。
研究所より一言…きちんと気をつけているつもりでも、親も人間ですから、「ちょっとした見落とし」「うっかりミス」があることは仕方がないことだと思います。ですから、ひとつの対策をとっただけで安心せず、幾重にも対策を重ねておくことが必要です。

事例3
壁から画鋲を抜いて飲み込んでしまった。
研究所より一言…子どもというのは、本当に想像もしないことをやります。この事故をぜひ教訓にして、たとえ壁にささっている画鋲であっても手に届くような場所にさしておかないようにしてください。同じように、冷蔵庫にはっていたりするマグネットも誤飲の危険性があるので、注意しましょう。

事例4
前日の夜に帰宅した主人が作業ズボンを脱いだ後、上記の椅子の背もたれに引っかけておいた。翌朝、主人と娘(0歳)が寝ている間に長男を保育園に送りに行っていた間のできごと。主人がまだ寝ている間に娘が起き出し、主人のズボンの近くへ這っていったらしい。ズボンを引っ張っていたら主人のポケットからたばこが床に落ち、そのたばこを誤飲してしまった。
研究所より一言…これも驚きの事例です。お父さんとしては、見えない場所にたばこを隠していたつもりだったのでしょうが、子どもはいとも簡単にそれを手に入れてしまったわけです。たばこの誤飲は死亡事故にもつながるおそれがありますので、保管場所については、とくに神経質に注意してもよいでしょう。

事例5
子供が風邪をひいていて市販のシロップの風邪薬を飲ませようとしていて小さい軽量カップを子供に持たせていたところカップを口の中に入れてしまい喉のところで止まって息が出来ない状態になってしまいました。声も出せない状態で、私がすぐ気がついて取り除いたのですが私が気がつかなかったらと思うとゾッとしてしまいます。
研究所より一言…「まさかそんなものを誤飲するわけがない」と思っているものも、子どもの口の中に入るサイズのものであれば、なんでも誤飲してしまう危険性があるということを覚えておいてください。池袋にある事故防止センターでは、ミニカーを飲み込んでしまった事例が掲示されていました。

事例6
子供から目をはなして料理をしていた時、上の子が、化粧水のふたを開けてしまい、ミルクをあげてるつもりで、下の子の口の中に流しこんでしまった。
研究所より一言…上の子に、下の子の面倒を任せて、大人が目を離してしまうというのも、事故が起きやすいシチュエーションです。しっかりしているように見えるお兄ちゃん・お姉ちゃんも所詮子ども。上の子に下の子を任せてお留守番、というのだけは絶対にやめましょう。

事例7
ハイハイをして遊んでいた時に、リビングにあった観葉植物の殺虫剤を咥えてしまい、慌てて病院へ。すぐに胃を洗浄して点滴を打つことになってしまいました。幸い、飲んではいなかったようで、何も出てきていないとのことでしたが、驚きと反省する出来事でした。
研究所より一言…家の中に観葉植物を飾っているご家庭も多いですね。殺虫剤はもちろん危険です。その他にも、鉢植えの中にある肥料なども誤飲の危険性があります。おうちの中を素敵に飾りたい気持ちもわかりますが、お子さんが小さいうちは、その気持ちをぐっと抑えて、お子さんの安全性を第一に考えたおうちにしてあげてください。

商業施設での事故 事例…自動ドア・エレベーター・エスカレーターに注意

事例1
親が会計が済み商品を袋に入れていたとき、子どもが一人で外へ出ていて入口近くの場所で遊んでいて親の元へ行こうとし、大人が自動ドアから入ったあとに続いて入ろうとしたらドアが閉まりかけたので慌てて開けようと手を出し指の先をはさんでしまった。
研究所より一言…自動ドアを子どもと一緒に通る時は、大人がまずドアを開けて、子どもが通り過ぎるのを見届けてから自分も子どもと一緒に通るようにしましょう。自動ドアだけでなく、ファミリーレストランなどの重いガラスのドアなども注意が必要です。ドア付近で子どもが遊んだりしないように、注意して下さい。

事例2
回転すし店のプラスチックのフォークを口に入れていたら急に咳き込みはじめ、フォークの先を見たら欠けていた。
研究所より一言…これは、回転すし店に限らず、おうちでも注意が必要ですね。

公共施設での事故 事例…自動ドア・エレベーター・エスカレーターに注意

事例1
ベビーカーに乗っていた子供とその母が電車から降りるとき、ベビーカーが前のめりになり(扉の段でつっかえて)電車とホームの間から落ちそうになった。結局、ホームへ転げ込んだ。
研究所より一言…こういう光景は、何度も目にしたことがあります。実際、子どもの危険回避研究所の所長がJRの方にお話を伺った際には、「ベビーカーを押し込んで、扉を開けようとするママが多いので、やめていただきたい」というご指摘をいただいたほどです。電車の扉も改善されてきていて、センサーが異物を感知すると扉が開くようになっているようですが、やはり機械は故障する可能性もあると考えて、こういった行為はしないようにすることが一番の安全対策だと思います。


おわりに
  世の中には「どうしても防ぎきれなかった事故」というのも確かにありますが、注意していれば防げる事故もたくさんあります。また、一つの対策だけで安心せず、小さな対策でもいくつも重ねておくことが、事故や犯罪から子どもを守ることになります。そして、子ども自身にも注意喚起しておくことも重要です。「うちの子は、まだ小さいから注意してもわからない」とか「何度言っても言うことを聞かないからムダなの」なんて言わず、小さいお子さんにも、何度でも根気よくお話してあげてください。言葉がまだわからないお子さんでも、パパやママの真剣な表情から、その言葉の意味を理解することができるかもしれません。あきらめずに、根気よく、何度でも、真剣に。これが重要です。