どうする?!今年の子どもの花粉症対策


トピックス
花粉症シーズン到来!!子どものためにできること

 さて、日毎に暖かくなってきました今日この頃ですが、待ちに待った春の到来!!なんて手放しでは喜べない方々が大勢いるのが現実…そう、春は「花粉症の季節」でもあるのです。
 平成13年春のスギ・ヒノキ科花粉の飛散数は平年に比べて多く、場所により平年の最大 2.2倍程度になりますが、昨年ほどにはならないと予測されています。とはいえ、花粉がたくさん飛ぶことには変わりありませんよね(;;)
 また困ったことに、現在では花粉症を完治させるような治療法はまだないようなのです。しかし、ある程度予防したり、症状をできる限り和らげたりすることはできそうです。今回のトピックスでは、こういった情報をまとめてママたちにお伝えしようと思います!
 花粉症でつらい思いをするのは大人も子どもも同じ。でも子ども達は自分だけの力ではどうすることもできないことがたくさんあります。そこでこのトピックスを参考に、親として、花粉症の子どもに何をしてあげればよいか勉強してみて下さい。もちろんママ自身の花粉症対策にもお役立て下さいませ!

[1] まず情報収集を!

 まずは花粉の飛散情報などに常に気を付けましょう。気象庁や東京都衛生局などの花粉情報(飛散予測)などを毎日チェックして花粉が多く飛ぶ日はなるべく外出を避けるよう心がけましょう。また、自分や子どもが反応する花粉の種類や飛散時期、花粉症のメカニズムなども知識として知っておく必要があるでしょう。情報収集の仕方はいろいろあります。

1. テレビの天気予報やニュースなどを毎日チェックする

2. 花粉症に関するホームページなどを覗いてみる(地域毎にたくさんあります)

3. 東京都衛生局などの政府関連のホームページをチェックしてみる

4. 病院などにある花粉症関連の小冊子やしおり、ポスター、病院広報などを積極的にチェックする

「スギ花粉情報」(衛生局生活環境部環境保健課) スギ花粉に関する政府からの最新ニュース
「平成13年春のスギ花粉飛散予測」(衛生局生活環境部環境保健課) 地域別の詳細データなど
「慈恵医大耳鼻科の花粉症のページ」 毎日新しい書き込みがある
「花粉一口メモ」(東京都衛生局) 都が発行している「しおり」について
「スギ花粉マメ知識」 スギ花粉に関するマメ知識、概要
「花粉症のメカニズム」 花粉症が起こる原因とそのメカニズムについての解説

[2] 花粉症の予防策

 花粉症対策に大切なことは「先手必勝!」です。とにかく早めの対処が重要なのです。例えば、毎年花粉症に悩まされていて今年もほぼ100%症状が出るとわかっている場合は、花粉飛散開始日(予測日)の2週間前くらいに医師の診断を受け、症状が現われる前あるいはごく軽い症状のうちに「抗アレルギー薬」の服用をするのが効果的なようです。しかし、子どもの場合、できれば薬を使わずに予防したいものです。そのためには、花粉飛散時期以外でも健康維持に努めることが大事です。

例えば…
乾布摩擦や薄着で皮膚を鍛えたり、ストレスを避け、睡眠を充分にとらせるようにしてあげましょう。また空気が冷たく乾燥してくる12月頃から、鼻の粘膜を乾燥させないよう、部屋の湿度を保ち、外出時はマスクをつけるようにしましょう。

これらは花粉症の予防だけでなく、風邪やインフルエンザの予防にもなり一石二鳥ですよね!

[3] 花粉症になってしまったら…

 ではいよいよ花粉症になってしまった時の対処法について考えてみましょう。市販のアレルギー性鼻炎の薬などとてもよく効く薬もたくさんありますが、先にも述べたように子どもにはあまり強い薬を使ったりするのは心配ですよね。そこで、なるべく薬に頼らないような対処法を御紹介しましょう。

1. 雨の日の翌日、晴れて温度の高い日、風の強い日の外出は避けましょう

2. 一日のうち、13:00〜15:00頃の外出はなるべく避けましょう

3. 外出時は髪をまとめ、帽子、マスク、目の細かい衣服を着用してでかけましょう

4. 帰宅時は玄関の外で、衣服や体に付いた花粉を払い落としてから家に入りましょう

5. 帰宅時は目を洗い、鼻をかみ、うがいをしましょう

6. 窓や戸を開けっぱなしにしないようにしましょう

7. おそうじはマメにしましょう

8. 布団や洗濯ものは室内に干すか、花粉を充分払い落としてから室内に取り込みましょう

「花粉症の漢方療法と民間療法」 西洋医学による薬などを服用せずに花粉症に対処したいという方へ

[4] 妊婦さんにも安心の根治療法があります!

 なるべく薬に頼らないような対処法を…ということでお話を進めてきましたが、実は、花粉飛散の3ヵ月前から注射をすることによってアレルギーの根治療をする「減感作療法」という治療法があるそうなのです。この「減感作療法」についての記事が「健やかTOKYO」(平成12年1月1日版)に掲載されていたので、これを抜粋させて頂きたいと思います。

花粉症の減感作療法とは

 アレルギー性鼻炎の治療法にはいろいろありますが、減感作療法は唯一、アレルギーの根治療と言われています。一般には一年中症状のあるハウスダストアレルギーの人によく行われます。
 スギ花粉症では、シーズンが短いから薬物療法で良いとの考え方もありますが、人生80年時代に30年も40年も、毎年2ヵ月以上もの服薬は、患者さんにとって負担です。有効な減感作療法によって長期の寛解を得ることは大事だと思います。
 方法は、まず、何に対するアレルギーなのか、皮膚テストまたは血液の中の抗体をはかる検査によって明らかにします。原因が明らかになれば、その原因物質の抽出液を安全な濃度より体に注射し、徐々に量、濃度を増加していきます。注射は皮内または皮下注射ですので、思うほど痛くありません。増量の方法は、急速に増量する方法もありますが、花粉に抗原性の強いものは週2回注射し、大体3ヵ月で維持量に達する方法がとられます。その後、注射は週1回を4週、2週間に1回を4度、その後1ヵ月に1回を2年〜3年続けます。症状の改善は3〜6ヵ月以内に現われます。スギ花粉症では、その年の花粉の飛散量にもよりますが、有効率は6〜7割と言われています。
 花粉飛散中は注射の抗原濃度を上げることは避けたいので、スギ花粉が飛散する3ヵ月前ぐらいから減感作療法を開始する必要があります。また花粉飛散中は注射の反応が強く出ることもありますから、少なめに注射することもあります。
 減感作療法はすでに90年の歴史を持っているので、これによる副作用の知識も豊富です。投薬と異なり、妊娠・出産に対する直接的な影響もないと言われています。希望者は医療機関に電話などで減感作療法を行っているか確認し、受診すると良いでしょう。(本所医師会:大西正樹)

[5] 花粉症対策グッズいろいろ

 先日「ダイクマ」というホームセンターに買い物に出かけたところ、店頭に「花粉症対策」のたれ幕と共に様々なグッズが陳列されていました。その一部を御紹介します!

●アレルギー性鼻炎用飲み薬  ●アレルギー性鼻炎用外用薬

●花粉症用飴  ●抗菌マスク  ●キャラクターマスク

●加湿器と甜茶  ●室内物干し  ●空気清浄機  ●スチーム吸入器

[6] まだまだあるぞ、必見サイト!!

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