迷子になりやすい条件と対策 


トピックス  8月3日(2009年) フジテレビの「とくダネ!」で、迷子についてコメントさせていただきました (所長:横矢)

 海や花火大会での迷子ちゃんの取材や、越谷レイクタウンの迷子防止システム(希望者が登録して、居場所のわかるレンタル端末を子どもに持たせる)のお話など盛りだくさんで、紹介されたコメントはほんの一部でしたが、笠井さんの締めの言葉も「私も長谷川さんも子どもがいますから、体験や言いたいことはたくさんありますが、、、時間がありません」で終わっていましたね。前夜まで電話で相談していた記者さんも、どうまとめるか困ってらっしゃいました。

 オンエアされたレイクタウンの取材で、「これで迷子がみつかった例はありますか?」という問いに、「これを使ってくれるのは意識が高いご家庭なので、元々迷子にならないみたいです」というようなお返事があったのが印象的でした。後で、この部分の視聴率が高かった、やはり迷子にしないために何をしたらいいかということは関心が高いんですね!というご連絡もいただきましたが、少しでも多くの方に意識していただければ成功だったのでは、と思っています。

さて、今回のトピックスでは、取材に際して再考した結果を(簡単メモですが)少し書いておきたいと思います。


*以前に特集した記事に詳しい情報が載っていますので、そちらも参考になさってください
子どもの危険回避研究所 迷子になるということは、子どもが一人になってしまうこと。そして、とても不安な気持ちになり、時にはパニック状態に陥ってしまうこと。そんな状態の子どもは事故や犯罪に巻き込まれやすくなります。
 そこで、子どもを「迷子」にさせないための予防策について、 子どもの危険回避研究所に寄せられたアンケートの回答の中の「迷子体験談」 を元に考えてみました。
トピックス

子どもを「迷子」にさせないで!


迷子になりやすい条件と対策

迷子くらい、どうってことない・・・そう思いがちですが、小さな子どもが迷子になってしまうと、犯罪や事故に遭遇してしまう可能性があります。
特に、 4歳までは、関心が一点に集中してしまうため、危険を回避する能力は低いと思われます。また、 6歳以上は、世話を焼くのが好きなので、逆手に取られて「困っているので手伝って」などとだまされ、連れ去られてしまうこともあるのです。ですから「冒険心」や「チャレンジ精神」を育ててあげることは、混雑しているような場所ではなく、他の場で考えてあげましょう。迷子はまわりにも迷惑をかけることを忘れずに
、「迷子くらい」と侮らず、しっかりと対策を講じて下さい。

では、「迷子」には、どんなタイプがあるのでしょう? 大きく分類すると、次の6タイプに分かれるように思います。


[1] 子どもが先に行ってしまう (呼びとめても気付かず暴走する子も)
+障害物や人混みで、想像以上にすぐに見えなくなってしまう
+自分が迷子になったと思わず、親を探してしまうと、声も出さないし、周りから迷子だと認識されない。また、動き回ってしまう
+親が人とおしゃべりをしていたり、携帯のメールチェックなどしていると、よけいに居場所がわからなくなる
+下の子をベビーカーなどで連れている時は見失いがち→上の子の様子もよく見ること。前を歩かす
+エレベーターの横で話していると、子どもだけ乗って移動距離が長くなりみつかりにくくなることも。とっさにドアが閉まるので、いきなり消える。
+複数で見ていると「パパが見てたでしょ」ということに。あと、普段子どもの扱いに慣れていない祖父母なども見失いがち。
→誰が見ているのか、責任者を決める

→先に行かないように言い聞かせる
→歩調を合わせる(親も歩きやすい靴で!)
→小さい子は歩き方の注意をしっかりしておく。(公共の場の歩き方=広がらない、ふざけないなども一緒に。その場で何度も教えること)
→駆け出すタイプの子ども連れの場合は、特にママもヒールではない歩きやすい靴で
→エレベーター、ドア、エスカレーター、階段、道路など危険が近い場所は遊ばせない、立ち話をしない。目を離さない。

→ハーネスは「ひも」がからまる危険性も。対策にはリスクも考えておくこと
目立つ色の服(黄色は暗くなっても見えやすい)やマークをつけておく


[2] 親が先に行ってしまう (最近、親のうしろを子どもがついていっていることも多い)
+子どもが好奇心を持ったものに注目してしまい近寄る等して、振り返っても見えなくなる
+子どもは好奇心旺盛なので、熱中していると、周囲に気がまわらなくなる。
→歩調を合わせる
→子どもを後ろにしない
→子どもが大きくなったら、今日はどういうスケジュールか、何を見たいか相談しておく。  (コミュニケーションが大事!)


[3] 子どもにどこかで待っていろと指示して離れる (買物中にお菓子売り場などで待たせる)
+なかなか帰ってこないので、探しに行ってしまう
+「ここにいなさい」と声をかけても、熱中していると聞いていない
+兄弟で待たせるような時は、下の子が離れても案外気付かないことも
→子どもだけで待たせることはやめる。(特に、すぐだと思っても車は危険!駐車場なども)

[4] 子どもが同じ場所で遊んでいるので安心して目を離したら移動してしまった (流れのある海や川、混雑した場所などで)
+人が多いところは安心しがち
→場所の特徴を考えて、用心して。(おしゃべりや携帯には要注意)

[5] 親は離れたつもりはないのに、少し違う行動をすると、子どもの方は、「親がいなくなった」と思って探す
+レジなど並んでいると、少し動いただけで終わって出ていったと思い店から飛び出す
→面倒でも、一緒に並ぶこと(しっかりしている子でもパニックになる)

[6] トイレなどに子どもだけで行かせたら戻ってこられなくなる
+6歳まではチャレンジ心が強いので、「自分でできる!」と自己主張するが、ダメなことはダメと。
→「一人で行ける!」と意地をはっても、一緒に行くこと(サービスエリアのトイレなど特に)


子どもには、こう言い聞かせておこう

迷子になりそうになったら、どれだけ危険か、親が心配するかを話しておく
公共の場で、走りまわらせないように教えること
小さい子は、自分の名前は言えるようにしておく
大きくなったら、はぐれた際の待ち合わせ場所を決めておく
わからなくなったら、そこで動かないこと。
何かあったら「おかあさん待って!」と声をかけて、気づいたか確認するように、話しておく
「おかあさんが呼んでるから一緒に行こう」と言われた時の返事を練習しておく
*子どもの性格を考えて対応すること。過敏な子を脅えさせない程度に、自分にも起こりうることだと理解させる。

*子どもが熱中していると、こちらの言うことを聞いているように見えても聞こえていない、覚えていないことも多いので、要注意。
*GPS携帯など持たせていると油断しがち。親子でリスクを理解しておくこと。


最後に・・・

 事前に行く場所をネットなどで調べて、迷子になりそうな場所は避ける、ということができれば、尚よいですね。 どの場所では、何をするか、子どもが何をしそうか事前に大人同士で話し合って、危険な状況を想像して対応を考えておきましょう。少し年上の子の親から体験談を聞いたり、ネットで調べたりすることも参考になります。
 それから、「うちの子は大丈夫」と思いこまないことも大切です。どんな子でも、何かのスキに迷子になる可能性があると知って下さい。また、身近な場所、いつもの場所でも起こりうるのです。

でも、もし迷子になっても「お前が悪い!」と叱りつけないでくださいね。子どもは想像以上にショックを受けていることが多いので。

以上、気をつけて迷子にならないように気をつけましょう(^^)