子どもの外遊び、紫外線に要注意!2007


トピックス  紫外線に注意しながら、外遊びを楽しもう!

 平成10年7月1日から、母子健康手帳の様式第三号18ページ中の「日光浴」を奨励する言葉が削除されてから9年、環境破壊はさらに進行していると思われます。平成18年7月31日の環境省からの報道発表(平成17年度オゾン層等の監視結果に関する年次報告書)によると、日本上空のオゾン量は、主に1980年代に減少が進み、1990年代半ば以降はほとんど変化していないか、緩やかな増加傾向が見られるものの、1980年以前と比較すると減少しているのだそうです。
 ですから、引き続き、紫外線予防の対策は必要です。だからといって、子どもたちから太陽を奪うわけにはいけません。親としても、子どもにはやっぱり元気に外で遊んでほしいですものね。それなら、どうしたら安全に外遊びができるかを考えてみませんか?

※近日中に、日本臨床皮膚科医会学校保健委員会による 『紫外線と皮膚―学校生活における対策と指導 紫外線指導マニュアル2006準拠』というCD-ROMが完成します。内容について、子どもの危険回避研究所も情報提供などの協力をさせていただきました。その詳細については後日お知らせしますので、お待ち下さい。


*表の見方
ホームページ(トップページ)です 内容の紹介です
今回のトピックスに
該当するコンテンツです

 

[1] 紫外線の基礎知識

    紫外線がどれくらい危険か、どの程度の予防が必要か、知識として知っておきましょう。

環境省

 「紫外線のうそ・ほんと」というページでは、暑さを感じなくても紫外線を浴びてしまっていることや、水の中でも日焼けをしてしまうことなど、意外に知らなかった紫外線についての知識を得ることができます。

紫外線保健指導マニュアル
2006年版



[2] 毎日の紫外線をチェックしよう

    紫外線の強さは季節によって、その日の天候によって、または時間によっても変わってきます。
    出かける前に紫外線の強さをチェックして、どんな対策をすればよいか考えましょう。


気象庁

 毎日、その日の紫外線の強さを地域別にチェックすることができます。お出かけ先の紫外線の強さもチェックしてから出かけられます。

紫外線情報分布図



[3] 子どもにもわかる紫外線のサイト

    小学生以上のお子さんには、以下のページを参考に、自分でもできる対策を考えさせてみましょう。

こどものための科学のページ かがっきーず

小学4年生程度の子どもが理解できるよう、やさしい言葉で、日焼けのメカニズムが解説されています。

どうして日焼けをすると黒くなるの?
このゆびとまれ!エコキッズ

環境破壊によって紫外線の量が増えているということを、わかりやすく解説している他、様々な環境問題に関する解説を閲覧することができます。

オゾン層(そう)のはかい
札幌市 環境プラザ
ECO PLAZA

子どもが理解しやすいよう、キャラクター同士の会話形式で解説されています。アニメーションもあるので、楽しみながら学べるでしょう。

いつもみんなをねらっている
紫外線
資生堂 
キッズのためのキレイクラブ

小学校5年生くらいの子どもたちに向けてつくられたウェブサイトです。1年をつうじて、キレイについてのさまざまなことを知ったり楽しんだりすることができます。 夏休みの自由研究や研究課題のヒントにもなりそうな、気になる紫外線(しがいせん)(UV)や日やけ、日やけ止めの塗り方まで、丁寧に解説されています。

キレイ調査隊 第一回
ウワサの紫外線を調査せよ!


まとめ

<基礎知識>
★紫外線は太陽光の一つで、A波、B波、C波に分類できます。
★C波には殺菌作用があり、大量に浴びると人体にも有害です。過度の日焼けはヤケドと同じですし、体内の免疫低下や眼の角膜が炎症を起こしてしまうこともあります。長年紫外線を浴び続けることにより、皮膚ガンや白内障をも引き起こす原因にもなります。
★C波は本来、オゾン層によってほとんどを大気圏外にはねかえされるはずですが、近年、フロンガスによるオゾン層破壊が進行しており、大量の紫外線が地球に降り注いでしまっています。とくにオーストラリアなどでは、かなり深刻な問題になっており、日本国内でも九州や四国では相当量の紫外線が観測されています。
★人間が一生のうち浴びる紫外線のほとんどを子ども時代に浴びてしまうので、子どもに対する紫外線防止対策は必要かつ重要であると考えます。
★紫外線を阻むメラニン色素の少ない色白の子どもには特に注意が必要です。

<防止対策>
★なるべく木陰などの日陰で遊ばせましょう。
★紫外線の多い午前10時〜午後2時の外出は控えましょう。
★日焼け止め(サンスクリーン)を塗布しましょう。
 ・紫外線吸収剤不使用のものを選びましょう。
 ・子どもには子ども用(幼児用・ベビー用など)のものを使いましょう。
 ・SPFは、日常生活なら15、レジャーの際は30くらいのものを使いましょう。
  強い効果のあるものを毎日塗布すると、肌へのダメージが心配です。
 ・但し、いずれの場合もしっかりと厚めに塗り、1日に何回も塗りなおさなければ
  効果は期待できません。
★晴れた日には必ず帽子をかぶらせましょう。
 ・UVカット仕様のものが望ましいです。
 ・特に首筋まで覆えるタイプのフラップハット(サンハット)がオススメです。
 ・白っぽいものより、黒っぽいものの方が紫外線を通しにくいので
  帽子だけでなく、洋服や日傘も黒っぽいものがよいでしょう。
 ・眼を保護するために、UVカットのサングラスも効果的ですが、
  小さなお子さんに着用させる際には、転倒などの危険性もあるので注意しましょう。


フラップハット&サングラス使用例
(4歳女児)


モニターレポートもご参照下さい

<その他の注意点>
★過剰に紫外線防止対策に気をとらわれて、炎天下に黒い帽子に黒い長袖、長ズボン姿で行動させたりすると、熱中症にかかってしまう危険性もあります。黒い帽子や長袖、長ズボンは紫外線防止には効果的ですが、その場合は、通気性のよい涼しげな素材のものを選んであげて下さい。水分と塩分の補給も忘れずに!
熱中症のトピックスもご参照下さい。

★紫外線防止対策をとる際、紫外線では補えないビタミンDを食物から摂取するよう心がけましょう。